国際交流 見聞録

— 留学 —

アメリカ

ジョージメイソン大学・アントニアン・スカリアロースクール

期間
令和5年8月8日〜令和5年9月1日
  • 留学
  • 法学部派遣交換留学
大学院法学研究科
張 麗莎 さん

法律の学びを深めた米国ロースクール体験

今回の留学が私にもたらした成果は次のふたつです。

①海外で働くことの解像度を高くさせてくれました。
実際にロースクールに通うことで,多様なバックグラウンドを持った方々と交流することができ,アメリカで法律を専攻する人はどんな人がいるのかを知ることができました。この経験は,今までよりもアメリカで働くことへの心理的距離を縮める効果があったと思います。

②自信がつきました。
言語の違う環境でとりあえず色々なことに挑戦しました。例えばクラスメイトに話しかけたり,9割理解できないけどとりあえず会話したり,授業中に発言する等です。この経験をとおして,自分の可能性を広げることができたと実感しています。そのため,以前よりは自信を持って物事に取り組めるようになったと思います。一例として,帰国後に学内のビジネスプランコンテストに参加して(留学メンバーを誘って一緒に参加)準優勝を得ることができました。

留学中のこと

留学中,特に印象に残ったことは何ですか?

【学内活動】
・ムービーシアター:

学内広場で法律に関する有名な映画をみるイベント。
アメリカでの有名な法律映画を知ることができました。また,誰でも参加できるイベントなので,同じクラスの方とも交流することができました。アメリカの大学では学生を中心に無料で学生なら誰でも参加できるイベントが多く,飲み物や食べ物も自由にもらえることができます。このような文化を知ることができ実際に学生として参加できたことが,有意義な経験となりました。イベントスタッフの学生や,クラスメイトともコミュニケーションをとることができました。

・クラフトイベント:
これも学内でのイベントであったが,簡単な手編み物のようなものでストラップなどを作るイベントに参加しました。作り方がわからず困っていたところ,学生スタッフの方に教えてもらい,その対応をとおして英語でコミュニケーションをとることができ,とてもいい経験になりました。

【学外活動】
・ワシントンD.C見学:
政治の要所が集まっているワシントンD.Cを見学しました。
裁判所やホワイトハウス,特許庁など重要かつ有名な建物を見て回りました。裁判所は実際に中に入って見学することができ,特許庁も建物の中に知的財産関連の展示を見学することができました。この経験は,今まで座学として学んでいた法律や知的財産の知識がどのような場所とつながっているのかを感じることができ,学んでいることのつながりを理解するのに役立ったと思います。また,現在企業の知的財産を扱う部署で働いていますが,アメリカの特許庁や特許事務所はワシントンD.Cにあることが多く,社内でワシントンD.Cの話がよく出てくるので,実際に行ってイメージを持てたことがとても役立っていると思います。

留学先大学の対応はどうでしたか?

留学先大学の対応は大変手厚く,私たち交換留学生を毎日サポートしてくださるスタッフがおり,わからないことや質問に全て対応してくれました。また,私たち交換留学生にとって,アメリカの法律が基礎となるロースクールの授業はとても難しい,ということも理解しており,プログラムの本授業の前の時間帯に,アメリカの法律の基礎や授業で学ぶことの予習について,毎回わかりやすい英語で授業してくださいました。そのおかげでわからないことばかりだけでなく,理解できたという実感が得られて,挫折することなくプログラムを終えることができました。
個人的には,期間が短いと感じたため,一週間だけでも良いのでもう少し留学期間を伸ばして欲しいと思うほど充実した留学となりました。

留学中の暮らしについて教えてください

キングサイズベット,机,1人用ソファ,浴室,洗面所,クローゼットがあり,1人では十分すぎるほど広くて快適に過ごせました。

現地で就職活動をしていましたか?

内定を複数いただき承諾した後の渡航だったので
①どちらの内定先に就職するか
②未だES(エントリーシート)を受け付けている企業にエントリーするか
の2点で悩んでいました。そのため,留学中に志望企業のESを1社作成していました。(と言っても3日ほどしか取り組んでいません。時間が全くなかったので結局断念しました。)

留学先での生活について

住まいについて
住居 ホテル 部屋の種類 1人部屋
住居手配 大学手配 ルームメイト なし
食事 朝食付き

留学後のこと

今後の進路は,どのように考えていますか?

現在,企業の知的財産を扱う部署に勤めているため,今後は海外関連の知的財産業務をこなせるようになりたいと考えています。具体的には英文の契約書を読める,修正できるようになりたいです。また,海外関連の業務に携われるようにアンテナを張っていきたいです。

これから留学する後輩へアドバイスをお願いします!

失敗は成功するために必ず必要です。
海外に留学すると,言語が通じず腰が引けるかもしれませんが,どうせ短期間だし,という楽観的な気持ちを持ってとりあえず行動してみることをお勧めします。
言語もジェスチャーや単語で頑張って乗り切ってみると,案外通じるんだな,という経験になります。
「完璧にこなす必要はない」ということを1番に伝えたいです。
留学で得るものは人それぞれだと思いますが,個人的には,新しい環境で試行錯誤して取り組んだ,という過程に砂金があると思っています。
一つ試しに,留学に行く前の,留学に対する自分の考えやあれこれをノートに書き留めておくのをお勧めします。そして帰ってきたときにまた書き出してみてください。
そうすると学びが一層自分のものになると思います。
留学という経験は誰にでもできるかもしれませんが,そこであなたが感じたことはあなただけのものだからです。
留学中の経験や,そこで出会った方,また,留学先での出来事や思い出は,日本に戻ってきてからも,自分を支えるものになると思います。
私は大学院生の就活中に留学に行き,そこで次のステップに繋がる多くのことを得ました。留学内容が難しそう,大学院生・学部生だからと躊躇している人にこそ,自分の可能性を信じて一歩踏み出してみることをお勧めします。