フランス語

フランス語は国際語
フランス語を第一言語あるいは公用語・教育言語とする国や地域は,フランスのみならずヨーロッパ(ベルギー,スイス,ルクセンブルクなど),アフリカ(セネガル,カメルーン,モロッコなど),カナダやカリブ海域(ハイチなど),太平洋域(タヒチ,ニュー・カレドニアなど)にもあります。公用語とする国々は20カ国を超えています。フランス語圏は世界各地に広がっています。「フランス語圏会議」には,約50の国と地域が参加します。さらに国連の公式言語であり,ユネスコなどの国際機関で,またオリンピックやサッカー・ワールドカップなどの国際的行事で,英語と並んで使用されています。「国際公務員」として国連などの国際機関で働きたい,国際ビジネスマン,NGOメンバーとしてEUやアフリカで働きたい,そうした時にもフランス語は確実に役立ちます。
フランス語の特徴
フランス語はどのような言語か?
- ― フランス語は,英語とまったく違うのですか?
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いいえ,フランス語は英語とよく似ています。まず語彙レベルでは,まったく同じであるか,類似した単語が相当あり,学習が進むにつれて,皆さんはこの事実をますます実感するはずです。
日本語 フランス語 英語 花瓶 vase vase 顔 face face 住所 adresse address 手紙 lettre letter 政府 gouvernement government 文の構造も,次の例のようによく似ています。
フランス語 Elle donne une orange à Jean. 英語 She gives an orange to John.
- ― フランス語は読み方が難しいというのは,本当ですか?
-
綴り字の読み方ですが,英語のaは,cageでは“エイ”,orange では“エ”,matchでは“ア”など7通りもの読み方があります。ところが,フランス語では単母音字aは常に“ア”としか読みません。ローマ字読みでよいところも多いのです。
- ― フランス語が国際語であることはわかりましたが,それ以外のフランス語の特徴は?
-
英語と似通った点があるので,英語の理解にも役立ちます。
また,日本人はフランス語を文化の言語として愛してきましたから,私たちの生活シーンにはフランス語があふれています。カフェ,パティシエ,ソムリエ,グルメ,アンサンブル,エテュード,オブジェ,アトリエ,コンシエルジュ等,日本語になっているフランス語もけっこうあります。フランス語をちょっと学習したのち街を歩くと,さまざまところでフランス語が使われているのに気づくでしょう。
フランスは人権と文化の国
フランスは「人権の祖国」と呼ばれることがあります。それは現憲法前文でも言及されている1789 年の「人と市民の人権宣言」のゆえです。人権の保障・実現に関して,フランスといえどもまだ多くの課題を抱えていますが,日本の将来を担う皆さんにとって,フランスの福祉政策・男女平等政策等を学ぶことは大いに参考になるはずです。
また,長い歴史を有するフランスは世界有数の文化大国でもあります。建築文化財だけを例にとっても,修復や保存のための歴史的記念物の登録には4万件を超える登録があります。旧体制下からの伝統を引き継ぎ第五共和政でさらに発展する文化政策も世界的に見て先進的です。芸術文化,文化遺産の保護,振興に力が注がれています。
フランス語の授業の様子
基礎文法や表現を学びながら,資格試験対策やコミュニケーションスキルの向上を目指します。また,国際研修や留学プログラムを通じて,現地での実践的なフランス語運用能力を養うカリキュラムも用意されています。
課外講座
留学準備や検定試験準備のための課外講座もあります。
履修のイメージ

受講生の声

- 新聞学科
- 八重樫 成之介 さん
音で覚えるフランス語と広がる世界
「フランス語基礎文法」「フランス語基礎表現」の授業は文字を見る前に発話を行い,音からフランス語を覚えることを意識した授業になっています。
自分はそのやり方が合っていたのかテストの時は頭の中で発音を思い出し,それを文字にする力や聞いた言葉から文字を見つける力をつけることができました。また,この授業によってフランスへの関心が湧き,先生の後押しもあり春季には短期の語学研修に行く予定です。

- 新聞学科
- 髙畠 茉歩 さん
実用例文で学ぶフランス語の魅力
春休みにフランス語を話すスイス人留学生に出会い,フランス語を選択しました。
「フランス語基礎文法」「フランス語基礎表現」の授業では実用性の高い文章を耳から覚えていき,例文から日常生活において必要となる単語も学べるため,フランス語がしっかり身につきます。テストでのリスニング問題でも,耳で覚えたおかげでスムーズに解けるようになりました。また授業後は分からない部分を丁寧に教えてくださるので,フランス語に興味がある方はぜひ選択してみてください。

パリ・サクレ・クール寺院にて
- 2022年 法律学科卒業
- 杉田 愛佳 さん
- 大手地銀勤務
アヴィニョンで実感した発音の美しさ
「フランス語の発音は難しい」と言われていますが,フランス人の美意識の中に,美しいフランス語の発音は,母音と子音をバランスよく交互に発音する事によってもたらされるという考えをアヴィニョン短期研修で実感しました。特にリエゾンの発音を意識してみると,耳に響く美しいフランス語になります。
最近フランス人が日本にもかなり増えてきました。銀行対応でフランスのお客さんと話す機会もありとても喜んでいただいいています。ちょっと当たり前(?)の英語ではなくてフランス語をやっていてよかったなと思います。
キャリア・アップのためのフランス語
フランス語は,国連公用語であり,第二次大戦以前までは現在の英語の地位を占めていました。その文化力の世界的優位はフランス語圏のみならず多くの国に浸透しています。フランス語を身につけることは,世界では教養のある人物としての名刺代わりになりますから,ビジネスの世界においても人間関係の構築にプラスに働き,キャリアアップに有利に作用します。
実用フランス語技能検定試験(仏検)
今は資格の時代。さまざまなことに興味をもち,さまざまな資格を取っていると将来の展望が開けます。
級のおおよその目安は次のとおり。
5級 | 1年次の11月(秋季) |
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4級 | 1年次の11月(秋季)あるいは2年次の6月(春季) |
3級 | 2年次の6月あるいは11月(1年次で挑戦する人もいます) |
準2級 | 2年次の11月あるいは3年次の6月 |
2級 | 3年次の6月 |