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貴重書・特別書コレクション

図書館法学部分館所蔵の貴重書・特別資料としては次のようなものがあります。 いずれも著名な法学者や政治学者、経済学者の名著や旧蔵書、特定主題のコレクション等です。 レーヴェンシュタイン文庫、プレデール文庫、ヴェルツェル文庫、ミル及びヒュームの未公開書簡、ミル「代議制統治論」自筆草稿、エルドン蔵書、グロティウス・コレクション、ジョン・ロー・コレクション、西洋法制史コレクション、学位論文集、サン=シモン・コレクション

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コレクションの検索方法

学祖 山田顕義

法学部分館では、掛軸・書簡、遺愛の茶道具や所持品を含め学祖山田顕義(1844~1892)のさまざまな旧蔵品を所蔵している。ここでは、自筆の漢詩・書簡、山田宛書簡、錦絵を中心に紹介する。
山田顕義 錦絵

西洋法制史コレクション(European Legal History Collection)

本コレクションは、中近世にヨーロッパで出版された西洋法制史関連の文献を中核とし、これを著者名のアルファベット順に整理したものである。ヨーロッパ普通法を形成していたローマ法・教会法のみならず、ラント法、レーン法、都市法、自然法論なども対象とし、形式も、法文集、解説書、辞書辞典などと多彩である。いわゆるインキュナブラ(1500年以前の活版印刷物)の貴重書も含まれる。各時代に権威的であった書物が多く、後世における参照・引用の多さから、現代への影響も大きい。西洋法制史研究にあたって学術的価値が高いコレクションであり、今後一層の活用が期待される。
アゾ「勅法彙纂・法学提要集成」 Summa Codicis et Institutionum
アゾ『勅法彙纂・法学提要集成』 Summa Codicis et Institutionum
13世紀初めに註釈学派のアゾ(Azo Portius)が、勅法彙纂および法学提要の章題となっている事項について、ローマ法大全の関連諸法文すべてを踏まえて総括的に叙述したもの。 その後数世紀にわたって法学(ローマ法)案内書の地位を占め、「アゾを持たざる者は法廷に赴くべからず」とまでいわれた。

16-18世紀法律分野学位論文コレクション

近世ヨーロッパの学位論文は、学術出版物として重要な地位を占めていた。指導教授が自己の見解を間接的に反映させたものも多く、しばしばその指導教授の著作物として扱われた。学位論文は冊子の形態で出版されることが通例であり、これをコレクションとして合冊・製本することが行われてきた。日本国内にもいくつかの優れたコレクションがあり、日本大学図書館法学部分館が収蔵している本コレクションも、そのひとつである。
16-18世紀法律分野学位論文コレクション

アレティン文庫

本文庫は、マインツ大学のアレティン教授(Karl Otmar Freiherr von Aretin.1923-2014)によって収集されたと伝えられる近世ドイツ学位論文コレクションであり、彼のいとこであるバイエルン州のゲオルク・アダム・フライヘア・フォン・アレティン氏から入手されたものである。従来の学位論文研究においては、執筆者本人またはその指導教授に個人的な焦点があてられていた。本文庫は学位論文を大学別にまとめており、大学間での研究手法の相違や学風に関する研究に資するものである。近世における法学の発展、学術交流、各学派の趨勢等を明らかにする貴重な史料であり、西洋法制史に対する今後の寄与が期待される。
アレティン文庫

グロティウス・コレクション

オランダ出身の法律家グロティウス(Hugo Grotius. 1583-1645)のコレクション。自然法にもとづく国際秩序の構築を基礎づけたことから、「国際法の父」と呼ばれる。代表作には『自由海論』、『戦争と平和の法』がある。コレクションは、グロティウス自身の著作やグロティウス研究書などを多数含んでいる。
グロティウス『戦争と平和の法』 De jure belli ac pacis libri tres
グロティウス『戦争と平和の法』 De jure belli ac pacis libri tres
これは、1625年に出版された初版ラテン語版(第3刷)である。

ジョン・ロー・コレクション

フランスで活躍したジョン・ロー(John Law. 1671-1729)に関するコレクションである。ローは、スコットランドのエディバラに生まれた。1705年に主著『貨幣と商業』(Money and Trade)を公刊する。その後、アンシャン・レジーム期ルイ15世治下、財務総監に就任して管理通貨制度を実現する一方で、ミシシッピバブル事件を引き起こす。ローは、1729年困窮のうちにベニスで亡くなっている。本コレクションには、ローの大変貴重な手稿「貨幣と信用に関する覚書」(Memoire s[ur] la monn[aie] et le credit)、そして『貨幣と商業』英語版初版(1705)、仏語版(Considerations sur le commerce et sur l'argent)初版(1720)、独語版(Gedancken vom Waaren- und Geld-Handel)初版(1720)をはじめとして、ローと同時代の著作物、親・反ジョン・ロー文献、ミシシッピ会社に関する文献、ロー・システムに関する文献、南海会社に関する法令などが含まれている。
ジョン・ロー著『貨幣と商業』1705年
ジョン・ロー著『貨幣と商業』1705年

アダム・スミス旧蔵書(Adam Smith's Library)

「経済学の祖」として知られるアダム・スミス(Adam Smith. 1723-1790)が所蔵していた文献のうち、本館では4点26冊を所蔵している。いずれも、スミス旧蔵書の証となる蔵書票(Bookplate)が確認できる。
アダム・スミス(Adam Smith. 1723-1790)が所蔵していた文献

デイヴィッド・ヒューム・コレクション

スコットランド(エディンバラ)出身の哲学者、歴史家、政治・経済思想家として知られるデイヴィッド・ヒューム(David Hume. 1711-1776)のコレクション。主著といわれる『人性論』(全3巻、1,2巻は1739年、3巻は1740年出版)ほか、『道徳政治論集』(1741-1748年出版)、『政治論集』(1752年出版)など、ヒュームの代表的著作を揃えている。また、ヒューム著作のフランス語訳本などフランス語文献が10点含まれている。

ジェレミ ・ベンサム ・ コレクション

イギリスの倫理学者、法学者であり、功利主義の主唱者として知られるジェレミ・ベンサム(Jeremy Bentham. 1748-1832)のコレクション。本コレクションには、アダム・スミスなどの知人や友人に宛てた書簡、ロシア皇帝やアメリカ合衆国当局との往復文書、イギリスの議会制度や司法制度、税制度、教育制度の改善案についての論文、草案、文書、寸評のほか、手稿などを編纂・出版することで、ベンサムの書をヨーロッパに紹介したフランスの友人デュモン(Étienne Dumont. 1759-1829)のベンサム関連書が含まれている。

著名学者書簡コレクション(The famous scholar's letter collection)

日本大学図書館法学部分館は、これまで著名な思想家、学者の自筆書簡・手稿類を数多く蒐集・所蔵している。これらの資料は、学術的な価値を有するのはもちろん、歴史的な価値をもあわせもつ、世界共通の遺産である。
ここでは、
・ フーゴー・グロティウス(Hugo Grotius. 1583-1645)
・ デヴィド・ヒューム(David Hume. 1711-1780)
・ ウィリアム・ブラックストーン(William Blackstone. 1723-1780)
・ ジェームズ・ミル(James Mill. 1773-1836)
・ サン=シモン(Claude-Henri de Rouvroy, Comte de Saint-Simon. 1760-1825)
・ トーマス・ロバート・マルサス(Thomas Robert Malthus. 1766-1834)
・ ジョン・ステュアート・ミル(John Stuart Mill. 1806-1873)
・ ジェームズ・フレデリック・フェリア(James Frederick Ferrier. 1806-1864)
の書簡を公開する。

エルドン蔵書

本コレクションは、イギリスの大法官を務めた初代エルドン伯爵(John Scott, 1st Earl of Eldon. 1751-1838)の旧蔵書である(彼が亡くなった後に刊行された著作や、1844年に出版された伯爵の伝記を含む)。その大部分は英国法を主題とする英語文献である。部分的に、フランスのガブリエル・ボノ・ドゥ・マブリ(Gabriel Bonnot de Mably. 1709-1785)や、神聖ローマ帝国のヨーハン・ゴットリープ・ハイネッキウス(Johann Gottlieb Heineccius. 1681-1741) などの著作を含む。当時の法実務家がどのような領域に関心を示し、どのような文献に依拠していたのかについて、豊富な知見を与えてくれるコレクションである。
エルドン蔵書

レーヴェンシュタイン文庫

この文庫は、比較憲法学および比較政治機構論の泰斗としてドイツ、アメリカで活躍したカール・レーヴェンシュタイン(Karl Loewenstein. 1891-1973)博士の、憲法学・政治学に関するもののコレクションである。当館所蔵のコレクションには、『現代憲法論』として日本語訳されたVerfassungslehreや、いまだに政治学における重要文献の一つとなっているVerfassungsrecht und Verfassungspraxis der Vereinigten Staatenをはじめとする彼の著書・論文80点とともに、20世紀の憲法学・政治学を代表する著作を多く含む約2,300点3,000冊の図書・雑誌がある。

プレデール文庫

キール大学学長、ミュンスター大学学長を務めたプレデール(Andreas Predöhl. 1893-1974)の旧蔵書である。プレデールは、交通経済学を専門とした。文庫には経済学、交通経済学関連の研究書、学術雑誌、学術論文が収められている。
プレデール文庫

ヴェルツェル文庫

ハンス・ヴェルツェル(Hans Welzel, 1904-1977)は、20世紀におけるドイツの高名な刑法学者であり、かつ法哲学者でもある。ヴェルツェルは、法益侵害と行為者の主観面の点検のみで犯罪の成否を議論していた当時の支配的な刑法理論(結果無価値論)を論難したうえで、これに対抗するべく目的的行為論に立脚した刑法理論を構築した。目的を設定し、目的実現のため行為を統御する行為者像を基礎に据える彼の理論は、行為無価値論とよばれている。こうした行為者像と刑法規範との関わりを考察したうえで、実行行為論をはじめ、因果関係論や正犯・共犯論、故意論、責任論といった刑法学における重要な論点について、結果無価値論に対抗する学説を提唱した。  ヴェルツェル文庫には、1930年代から晩年までの間の文献が幅広く所蔵されている。その時期は、ヴェルツェルの刑法理論が熟成され築き上げられた時期と重なる。この文庫に所蔵されている文献を渉猟することにより、彼の理論がどのように形成されていったのかを追考することができるであろう。

パーゲンコプフ文庫

ミュンスター大学名誉教授ハンス・パーゲンコプフ(Hans Pagenkopf. 1901-1983)の蔵書を文庫化したものである。自治法、税法、行政学、財政学など、現代日本でも重要なテーマとなっている地方自治に関する文献を主とする。
パーゲンコプフ文庫

プロイセンコレクション

フリードリヒ大王の書簡集、ビスマルクの著作など、プロイセンを知るうえで重要な文献コレクションである。政治、歴史、軍事などの多分野を横断しており、日本におけるプロイセン研究資料としての活用が期待される。
プロイセンコレクション

J. S. ミル『代議制統治論』 Considerations on representative government (manuscript. c.1860)

『代議制統治論』(初版、1861年)は近代イギリスの政治理論に大きな影響を与えたとされる。 この自筆草稿は、11帖228枚で、1860年ごろに執筆された。
J. S. ミル「代議政治論 Consideration on representative government」(1861)

明治八年四月十四日校了 永峰秀樹訳 代議政体 一二

永峰秀樹(1848-1927)は、J.S.ミル(1806-1873)著『代議制統治論』Considerations on Representative Government(1861)の第1章から第4章までの邦訳を日本で最初に手掛けた。永峰は本書名を『代議政体』と訳し、山城屋政吉(稲田政吉)の奎章閣から和綴じ四巻本として公刊した。永峰自筆の『代議政体』和綴じ翻訳稿本一二(白黒デジタル画像)を公開する
明治八年四月十四日校了 永峰秀樹訳 代議政体 一二

サン=シモン・コレクション(Saint-Simon Collection)

サン=シモン(Claude-Henri de Rouvroy, Comte de Saint-Simon. 1760-1825)は、18世紀から19世紀にかけて活躍したフランスの社会主義思想家である。彼に関連する多数の資料から構成されている本コレクションは、4分野に分けられる。①サン=シモンの著作および、サン=シモン、サンシモ二アン、サンシモニズムに関する著作。②サン=シモン(あるいは彼の秘書)によって書かれた草稿。③サンシモ二アンのリトグラフ。④補遺。②のうち、すでに彼の書簡類の一部は、著名学者書簡コレクション(The famous scholar's letter collection)で公開している。ここでは、カタログを通じて、サン=シモン(あるいは彼の秘書)によって書かれた草稿(345番から364番)を紹介する。

フランス・ユートピア思想コレクション

主として啓蒙思想が隆盛を極めた18世紀のフランスで書かれた、様々なユートピア思想に関する著作のコレクションである。ユートピア思想は、単なる空想や夢想ではなく、現状に対する批判が込められており、実は優れて政治的・社会的な意味を持つものであった。
フランス・ユートピア思想コレクション

18-20世紀フランス社会経済思想史コレクション

フェリシテ・ド・ラムネやオーギュスト・コントなど、18世紀から20世紀にかけての、フランスの社会経済思想史に関するコレクションである。
18-20世紀フランス社会経済思想史コレクション

ウィトニィ文庫

アメリカの連邦取引委員会経済局長(Federal Trade Commission. Bureau of Economics)を務め、後にニューヨーク大学の経済学名誉教授となったサイモン・ニューコム・ウィトニィ(Simon Newcomb Whitney. 1903-1982)旧蔵の経済学書コレクションである。当時アメリカが直面している経済・経営問題に関連する文献が中心となっている。

その他の貴重書

一般貴重書として個別に収集された西洋貴重書の資料群。

御成敗式目

御成敗式目は、鎌倉幕府によって、貞永元年(1232年)に制定された武家に関する法律。左(御成敗式條)は、明応八年(1499年)に作成されたもの(書写地・書写者不明、[26]丁)。右は、明信によって、天文十九年(1550年)に作成されたもの(書写地不明、[33]丁)。本館は、御成敗式目を多数所蔵している。
西 周助 訳『官版万国公法』全4冊

近世古文書

かつての法学部教員によって収集されたと思われる近世の古文書。幕府・藩の法令関係が多く、大名の事蹟に関する古文書もみられる。タイトル・題材として知られているものが多いが、一つとして同じものはなく、その違いを探るために収集したとも考えられる。

山岡文庫

判検事・弁護士など国家試験を受験する学生のため、山岡萬之助(日本大学第3代総長,1876-1968)が提唱し「日本大学研究室」を開設。通称「山岡研究室」と呼ばれ、大正3年(1914)から同9年まで存在した。現在、山岡研究室 (山岡萬之助)に係る資料のほか、書籍類は開架・閉架書庫を含め「山岡文庫」のラベルや「山岡研究室」の蔵書印・スタンプによって確認できる。

染野文庫

明治国家の形成過程における司法制度の研究を専門とした染野義信(1918-2007)本学名誉教授の旧蔵資料。公議所日誌、太政官日誌、鎮将府日誌や官省公布書など、明治初年の政府刊行物。また、これらに関連して千葉県夷隅郡の地方文書を多数所蔵する。

小嶋文庫

東北大学で長く憲法講座を担当した後、本学に着任直前に急逝した小嶋和司(1924-1987)先生の旧蔵資料。典憲体制成立史の研究過程で収集された明治憲法制定に係る資料、戦後の憲法調査会の資料(調査会報告書等)。

山崎佐(たすく)旧蔵文書

医事法制学者として活躍し、日本弁護士連合会会長も務めた弁護士山崎佐(1888-1967)氏の旧蔵資料。昭和26年(1951)に論文「江戸期前日本医事法制の研究」で本学から法学博士の学位を授与された。
大正初期、東京帝国大学法科大学学生時代に医事法制の研究を始めた頃から医療に係る社会史・風俗史史料や、江戸期各藩の医事史料、郷土資料を収集。戦前に収集されたと思われる幕末期の地方文書約200点。

山本渓泉文庫

元中小企業信用保険公庫総裁山本茂(1900-1982)氏の旧蔵書で、「渓泉」は山本氏の号。 山本氏は、大正14年(1925)に東京帝国大学法学部を卒業し商工省に入省した商工官僚であったが、戦前の条約改正研究の代表的著作『条約改正史』で知られ、昭和29年には論文「条約改正史」により、東京大学から法学博士号を授与されている。 本学に所蔵される「山本渓泉文庫」は、条約改正研究に関わり収集された資料・文献で構成される。

明治期和綴本

木版印刷から活版印刷への移行期に刊行された法律・政治に関連する和綴本のコレクション。
西 周助 訳『官版万国公法』全4冊
慶応4年(明治元年=1868年)。 津和野藩(島根県)出身の西 周(あまね,1829-1897)は、オランダのライデン大学に留学し、国際法学者「畢洒林」(フィセリング Simon Vissering. 1818-1888)に学んだ。 この書物はフィセリングの講義を翻訳したもの。
西 周助 訳『官版万国公法』全4冊
『太政官日誌』第1号~第20号
慶応4年(明治元年=1868年)2~5月。 『太政官日誌』は、明治新政府が発行した広報誌。 ここに陳列されているのは、京都で発行されたもの。
『太政官日誌』第1号~第20号
『開拓使日誌』第1号~第4号
明治2年(1869年)5月~8月。 『開拓使日誌』は、開拓使が発行した広報誌。 ここに陳列されているのは、東京に本庁があった時代のもの。
『開拓使日誌』第1号~第4号
加藤弘蔵著『立憲政体略』
慶応4年(明治元年=1868年)。 西欧の立憲制度を紹介し、明治日本に大きな影響を与えた書物。 加藤弘之(通称・弘蔵,1836-1916)は出石藩(いずしはん,兵庫県)出身の政治学者で、初代東京大学綜理、のち帝国大学総長。
加藤弘蔵著『立憲政体略』
箕作麟祥 訳『官版佛蘭西法律書 刑法』全5冊
明治庚午(3年=1870年)。 明治政府によるフランスの法典(ナポレオン法典)の翻訳中、最初に翻訳されたもの。箕作麟祥(みつくり りんしょう 1846-1897)は津山藩(岡山県)出身の洋学者で、民法・商法など法典編纂に尽力し、最初の法学博士の一人。「法」の古字に注意。
箕作麟祥 訳『官版佛蘭西法律書 刑法』全5冊

『刑法』丙号

明治16年(1883年)。 これは、参事院の旧刑法改正案、甲・乙・丙のうち最後のもの。 活版本の旧刑法に施された「朱字」の箇所が参事院総会議に提出された改正案(保守的思想からする改正案)。 この改正案は数部しか残存していない。
『刑法』丙号

『ゼ、ボアソナード意見書』

明治20年(1887年)。 司法省法律顧問ボアソナード(Gustave Emile Boissonade de Fontarabie. 1825-1910)は明治20年6月、外国人判事任用などを内容とする条約改正案(英独案)に反対する意見書を内閣に提出した。意見書は秘密出版にふされ、民権派に流布した。外務大臣井上馨(1836-1915)はそれに反対したが、明治20年9月、辞職においこまれ、条約改正は失敗した。
本館は、『ボアソナード氏ノ意見ニ対スル駁正』(『ボアソナード氏の意見に対する覚書』井上外務大臣)も所蔵している。
『ボアソナード意見書』 『ボアソナード氏ノ意見ニ対スル駁正』

漢籍

刑法分野を中心とした漢籍のコレクション、およそ60点。

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