貴重書/特別書コレクション
明治期法律学校講義録
明治10年代前期から私立法律学校が相次いで設立され,法学教育が本格化するが,予め教科書が用意されていたわけではない。そこで,講師による講義を筆記・印刷したものを『講義録』として順次出版し,生徒に頒布していった。
本学は私立法律学校としては後発であったが,学祖山田顕義が司法大臣でもあったためか,当初から第一線で活躍する法学者たちが講義を担当していた。講師たちはその分野の専門家であったから,他の法律学校でも講師を兼務し,それぞれの著書も教材として使用された。
当館が所蔵するのは,明治22年(1889)の日本法律学校創立から,明治36年専門学校令により「日本大学」と改称した時代に出版され教材となった講義録などで,早稲田大学や明治大学が出版した講義録・著書も含まれている。