• 2022.03
  • 『ネクスト・ソサエティ : 歴史が見たことのない未来がはじまる 』
  • 『ポストモダニズムの政治学』
  • 『新・シネマで法学』
  • 『大崎事件と私 : アヤ子と祐美の40年』
  • 2022.01
  • 『マルコムX : 人権への闘い』
  • 『情報生産者になる』
  • 『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩 = The first step with Wittgenstein』
  • 『なぜ7割のエントリーシートは、読まずに捨てられるのか? : 人気企業の「手口」を知れば、就活の悩みは9割なくなる』
  • 2021.12
  • 『ベンサム全集』
  • 『一問一答・平成28年刑事訴訟法等改正』
  • 『「私物化」される国公立大学(岩波ブックレット)』
  • 『法解釈の方法論:その諸相と展望』
  • 2021.10
  • 『アメリカ人が驚く日本法 』
  • 『図録知的財産法 』
  • 『社会的なものを組み直す : アクターネットワーク理論入門』
  • 『大人のための社会科 : 未来を語るために』
  • 2021.07
  • 『憲法思想研究回想 : メタユリストに見えたもの』
  • 『ラビン回想録』
  • 『市民論』
  • 『議会法』
  • 2021.04
  • 『企業法の進路 : 江頭憲治郎先生古稀記念』
  • 『イデオロギーとは何か』
  • 『自由はどこまで可能か : リバタリアニズム入門』
  • 2021.02
  • 『誰のために法は生まれた』
  • 『メディア・社会・世界 : デジタルメディアと社会理論』
  • 『反哲学入門』
  • 2020.12
  • 『The three musketeers (Macmillan readers; 2, beginner level)』
  • 『刑事法入門』
  • 『外来種は本当に悪者か? : 新しい野生』
  • 2020.10
  • 『会社法』
  • 『医療と特許 : 医薬特許発明の保護と国民の生命・健康維持のための制度的寄与』
  • 『非常時対応の社会科学 : 法学と経済学の共同の試み』
  • 『実践の倫理』
  • 2020.09
  • 『「政治資金」の研究 : 利益誘導の日本的政治風土』
  • 『法学部、ロースクール、司法研修所で学ぶ法律知識』
  • 『歴史から理論を創造する方法 : 社会科学と歴史学を統合する』

TOP推薦図書紹介

推薦図書紹介

図書委員からの推薦図書 2018 Vol.2

岩井奉信著 『立法過程』 東京大学出版会 1988年

本書の初版の出版は1988年である。そう聞くと,ずいぶん古い本だな,という印象を受けるかもしれない。確かに,現在の日本政治に関する説明は本書には出てこない。しかし本書は,日本政治を研究する上で避けて通ることのできない「古典的名著」なのである。
今でこそ,議会政治に関する書物は数多く出版されるようになっているが,本書の出版以前は,日本の立法過程に関する実証的な研究はほとんどなかったといっても過言ではない。国会に対する評価が低く,日本の立法過程の分析に意味が見いだされていなかったからである。しかしそうした一般的な見方に対するアンチテーゼとして,本書は,焦点の当て方によっては国会も機能しているといえる側面があることを,具体的なデータを用いながら実証した。本書が示したこの知見がひとつの転機となり,その後日本の立法過程は盛んに研究されるようになる。戦後日本政治の原型ともいえる「55年体制」の下における国会の実態を知る上で欠くことのできない書物となっており,日本の政治に興味のある学生の皆さんにはぜひ一読をお勧めしたい。
なお,本書は既に絶版になっており,書店で入手することはできない。この機会に,ぜひ図書館に足を運んで本書を手に取ってみてほしい。
(水戸 克典教授/4F東開架)

小松一郎著 『実践国際法(第2版)』 信山社 2015年

本書は,本文505頁の大著であるが,国際法の体系書ではない。著者の小松一郎氏は外交官で,本省勤務の大半を国際法局(旧条約局)で過ごした。国際法に関する論文も多い。国際法局長や駐仏大使を歴任したあと,集団的自衛権の行使容認に積極的であったことから2013年8月,安倍晋三首相の意向で内閣法制局長官に起用された。しかし,翌年5月,体調不良により退任し,その約1カ月後に逝去した。本書の第1版は2011年,小松氏が駐仏大使在任中に刊行された。死後,国際法局の後輩外交官たちが,事実関係の変化や新たな問題を加えて改訂したのが第2版である。
本書の特長は,外交実務面から国際法の機能を解説した点にある。小松氏によれば,自国の外交上の主張に説得力を持たせるためには国際法を「味方につけ」,上手に「使う」ことが重要であるという。そうした問題意識のもと,本書は国際法の基本的論点について,具体的な事例をあげて,わかりやすく書かれている。脚注が詳細であり,条約,国際判例,国家実行のほか,日本の国内法令や国会答弁にも解説が及んでいる。国際法や国際関係論を学ぶ学生諸君にはぜひお読みいただきたい。目次を見るだけでも興味をひかれるはずである。
(喜多 義人教授/4F西開架)

太田達也著 『刑の一部執行猶予:犯罪者の改善更生と再犯防止』 慶應義塾大学出版会 2014年

刑事法の目指すところは,犯罪予防である。具体的には,犯罪者が再び犯罪を犯さないようにすること(特別予防)と,犯罪者以外の国民(潜在的犯罪者を含む)に対し犯罪行為の禁止を求めること(一般予防)である。しかし,その現実は厳しい。刑務所を満期で出所した人が再び刑務所に収容される率は,約6割である。まさに犯罪のスパイラルに陥っている人が少なくないのである。刑務所に収容すれば万全である,と刑事法を知らない普通の人々はそう考える。しかし,現実はその楽観を裏切っている。
そこで,なるべく社会との接点を保ちつつ,犯罪者が抱えている問題を改善し,それでもって,再犯予防を目指す考え方が生まれる(社会内処遇)。刑の全部執行猶予制度はその典型例である。そして近年,新たに導入されたのが,刑の一部執行猶予制度である。この制度は,犯罪者に言い渡す刑を実刑部分と猶予刑とに分け,猶予刑の期間は社会内処遇を実施するものである。再犯防止と薬物乱用防止の新たな選択肢として導入された。本書は,法律解釈論だけでは説明がつかないこの問題に取り組む筆者による力作である。
(野村 和彦准教授/4F西開架)

角田政芳,関真也著 『ファッションロー』 勁草書房 2017年

ファッションローは,ファッションショーからファッションデザイン,ファッションブランド,ファッションモデル,さらにコスプレに至る幅広い保護対象について,著作権及び著作隣接権を中心にしながら,意匠権,商標権等の産業財産権,不正競争防止法等の知的財産法,さらに契約法等のビジネス法領域からもアプローチを試みる,近年,世界で法学的にも実務上も関心及びニーズが高まっている分野である。ファッション分野における知的財産は,ライフサイクルが短く,かつ模倣が日常的である点に特徴があり,今や幅広い年齢層に受容されているファストファッション産業の興隆も,それら知的財産に負うところが大きい。このため,適切な保護の必要性は高まっているところ,本書は三百頁を費やして,日本,ドイツ及び米国の判例法令を含めて検討した,「わが国で初めてファッションローを体系的に解説した著書」(「はじめに」より)である。また,ファッションモデルやコスプレに関して独立の章を設けて,当事者へのインタビュー等を通じて実情を踏まえた検討を試みている点でも,ユニークである。身近な産業分野に関する知財法上の論点や,知財法領域の広がりを知る上で,手に取ってみていただきたい。
(加藤 暁子准教授/3F西開架)

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