推薦図書

『シオニズム : イスラエルと現代世界』

  • 著者名 : 鶴見太郎著
  • 出版社 : 岩波書店
  • 出版年 : 2025年
  • ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2026 Vol.1
日本人が世界地図を描くと,中東の辺りが不明瞭になりがちと言われます。遠くて縁の薄い国だから,なんてパレスチナやイラン爆撃が行われ,世界秩序が攻撃に晒されている今,言ってはいられません。中東=なんとなくイスラム教の国々,の中にあり,イスラム教ではない国,イスラエル。イスラエル入国スタンプがパスポートあると,隣国レバノンやヨルダン,シリア(いずれもイスラム教国)には入国できなくなるなど,緊迫する地域。民族離散のディアスポラとしてのユダヤ人,『ヴェニスの商人』で悪徳金貸しとして描かれるユダヤ人,第二次大戦時に迫害されたユダヤ人,大富豪が多いユダヤ人,そんな表面的ユダヤ人・イスラエル像を見直すところから,現代社会を考えることができます。同著者『ユダヤ人の歴史』中公新書(2025年サントリー学芸賞受賞),映画「ネタニヤフ調書」とも併せてチェックしてほしい一冊。
(松島雪江教授/1F新着図書コーナー)         ※赤字をクリックでOPACにつながります