推薦図書

『一問一答 民法(債権関係)改正』

  • 著者名 : 筒井健夫・村松秀樹編 著
  • 出版社 : 商事法務
  • 出版年 : 2018年
  • ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2018 Vol.4
民法の債権法の部分を中心とする分野について,明治29年に制定されて以来120年ぶりに全般的な見直しがなされ,大きく改正された。この改正法は,2020年4月1日から施行されることになっており,その後はこれにより具体的事件の処理がなされるだけでなく,各種国家試験等もこれを前提に出題されることになる。そのため,その内容を早急に理解しておくことが必要であるが,今回の改正は,事務管理・不当利得・不法行為を除く債権法全体に及ぶだけでなく,民法総則の法律行為の部分や時効に関しても大きな改正がなされているため,その個々の内容の理解については種々の疑義が生じるものとなっている。本書は,簡にして要を得た形で,その改正の趣旨・内容につき立法担当者の見解を一問一答という形で説明を加えており,立法者がどのようなことを考えて立法したのかが簡単に理解できるものとなっている。民法総則や債権総論・債権各論の勉強をしている際に改正法の内容に疑問が生じたときに,立法者の見解を簡単に知ることができるものとなっており,民法を学習していく際には必ず参照すべきものである。
(益井 公司教授/新着図書コーナー)