推薦図書
『「白バラ」尋問調書 : 『白バラの祈り』資料集』
- 著者名 : フレート・ブライスナースドルファー 編 石田勇治・田中美由紀 訳
- 出版社 : 未来社
- 出版年 : 2007年
- ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2016 Vol.5
2005年に『白バラの祈り−−−ゾフィー・ショルの最後の日々』という映画が公開された。第二次世界大戦の最中,ヒトラーに対して反旗を翻したドイツ人たちの実話を丹念に調査し,マルク・ローテムントが監督した映画である。「白バラ」運動と呼ばれたその運動に参加した当時21歳のゾフィー・ショルは1943年2月,兄のハンスとともにナチスによって処刑された。生きていれば今年95歳になったはずである。彼らの運動は,当時ドイツ国内外で知られることになり,ドイツ人たちによるナチス抵抗運動として多くの人々の希望となった。
この映画製作に至る背景に,近年になって発見された白バラ運動のメンバーの尋問調書の存在がある。本書は前述映画の脚本を手がけたフレート・ブライスドルファーが,映画製作のために調査した尋問調書等資料を編集したものである。これを読むと,ソフィーたちの生の声,彼らが仲間をかばおうとした心の動きや家族に対する思い,自分の信念を貫こうとした姿勢が立体的に浮かび上がってくる。本書の前年に刊行されたフレート・ブライナースドルファー著,瀬川裕司・渡辺徳美訳『白バラの祈り−−−ゾフィー・ショル,最後の日々〔オリジナル・シナリオ〕』(2006 未来社)と合わせて読んでいただきたい。
(真道 杉准教授/3F西開架)
この映画製作に至る背景に,近年になって発見された白バラ運動のメンバーの尋問調書の存在がある。本書は前述映画の脚本を手がけたフレート・ブライスドルファーが,映画製作のために調査した尋問調書等資料を編集したものである。これを読むと,ソフィーたちの生の声,彼らが仲間をかばおうとした心の動きや家族に対する思い,自分の信念を貫こうとした姿勢が立体的に浮かび上がってくる。本書の前年に刊行されたフレート・ブライナースドルファー著,瀬川裕司・渡辺徳美訳『白バラの祈り−−−ゾフィー・ショル,最後の日々〔オリジナル・シナリオ〕』(2006 未来社)と合わせて読んでいただきたい。
(真道 杉准教授/3F西開架)