推薦図書

“Die Zukunft des Zivilprozesses”

  • 著者名 : Alexander Bruns, Joachim Münch, Astrid Stadler編
  • 出版社 : Mohr Siebeck
  • 出版年 : 2014年
  • ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2014 Vol.5
「民事訴訟の将来」と題する本書は,ドイツ・フライブルク大学ロルフ・シュテュルナー教授の70歳の誕生日を祝して,2013年4月27日にフライブルク大学において行われたシンポジウムの内容を一冊にまとめたものである。シュテュルナー教授は,民事訴訟における当事者の事案解明義務の理論を提唱されたドイツの著名な民事訴訟法学者である。 本書には,ミュンヒ教授による「民事訴訟の基本問題」,ブルンス教授による「民事訴訟法の諸原則についての考察」,ロート教授による「消費者のために特別な訴訟法は推奨されるか?」,アルトハマー教授による「上訴制度の将来」などの論文が掲載されている。中でも,ミュンヒ教授,ブルンス教授がそれぞれの論文において,民事訴訟の目的論,処分権主義,弁論主義,公開主義,口頭主義,直接主義などの民事訴訟の諸原則の意味内容について詳細に検討しており非常に興味深い。本書はドイツ語で書かれているため,容易に理解することは困難であると思われるが,特に大学院生には一読することをお勧めする。
[小田司教授/6F西開架]