推薦図書

“Journalism & Mass Communication Quarterly”

  • 出版社 : Association for Education in Journalism and Mass Communication
  • ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2013 Vol.1
季刊『JMCクォータリー』は,米国でもっともジャーナリズム研究・教育の領域で専門性の高い雑誌のひとつである。発行元は,米国ジャーナリズム&マス・コミュニケーション教育学会である。この学会はこの領域において,世界でも最大規模の専門学術団体で,その主な構成員は,大学教員,現場のジャーナリストや編集者,ジャーナリストを志す学生たち,およそ3000人である。8月の年次総会では数日間にわたり100を超えるセッションが開催され,国際的な人的交流の場ともなっている。この学会の会員に無料で配布される専門誌が『JMCクォータリー』である。季刊ごとの特集と,投稿論文,および,多くの書評からなっている。最新号(2012年冬号)の特集は「イデオロギーとフレーミング」である。民族紛争の続く世界の混迷のなかで,ニュースフレーミングの問題は人びとの社会認知を左右する重大な問題であることから,専門研究の先端が特集されている。書評は24冊を数え,ジャーナリズム研究の傾向も見えてくる作りになっている。学会誌はさらに専門化した『J&MC Monographs』『J&MC Educator』『Newspaper Research Journal』『Journal of Mass Media Ethics』他多数が,分科会メンバー向けに発刊されている。
(別府三奈子教授/B1F閉架B2)