推薦図書
『新・シネマで法学』
- 著者名 : 野田進, 松井茂記 編
- 出版社 : 有斐閣
- 出版年 : 2014年
- ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2022 Vol.1
「つまらない」法律学に学生の皆さんの興味を喚起することは,法学教育に携わる者にとっての重要で困難な課題の1つであるといえますが,本書は,この目的のためのものの1つといえるでしょう。本書では,著名な映画を題材として,法学に関する問題を考察されています。たしかに法律や司法制度を直接の題材とした映画は多くあり,その鑑賞により法的問題について多くの示唆を得られることはしばしばですが,一見法律問題と無関係の映画であっても,さまざまな社会問題を知り,考えるきっかけとなるものであり,たくさんの映画を鑑賞することは法律学を勉強するモチベーションとなるでしょう。比較的新しい社会問題,および映画も取り扱われており,多くの人の興味を引く内容が含まれています。通読しなくとも,各解説を読んだ後で,当該紹介された映画をいくつか鑑賞してもらえれば,本書を手に取った目的は十分に果たされると思います。
(吉田純平准教授/4F東開架 320.4||N 92.1a)
(吉田純平准教授/4F東開架 320.4||N 92.1a)