推薦図書
『法学(補訂版)』
- 著者名 : 中川善之助著 泉久雄補訂
- 出版社 : 日本評論社
- 出版年 : 1985年
- ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2020 Vol.2
今年度から法曹コースが法学部内に設置された。同コースに関係する授業を担当するため,法の基本を勉強し直そうと改めて思い,研究室の書棚にあるこの本を手に取った。私が日本大学法学部生時代に,ゼミの恩師である船山泰範先生から勧めてもらったのが,この本である。法学の教科書というと,何かとつまらないものが多いが,この本は読むと引き込まれる,と船山先生はおっしゃっていた。
目次をみると,よくある法学の教科書よりも項目が多岐にわたり,ここだけをみると気が引けてしまう。ところが文章を一字一句追っていくと,中川先生の独特な語り口やその世界観に魅了されていく。
中川善之助先生は親族相続法の泰斗でありながら,書斎にこもってばかりの先生ではなく,フィールドワークを重視された先生だったようである。このことは先生が著された『民法風土記』(講談社学術文庫)を読むとよくわかる。また,中川先生は学生と腹を割って関わられたようで,そのことは東北大学のキャンパス内にある「中善並木」に結実している。
法学の授業がなんだかつまらないな,と感じた学生は,ぜひ一度この本を図書館で借りて読んでみてほしい。社会の生々しい現実と法との関わり,社会における法の役割が,あっというまに理解できると思う。
(野村 和彦准教授/4F東開架)
目次をみると,よくある法学の教科書よりも項目が多岐にわたり,ここだけをみると気が引けてしまう。ところが文章を一字一句追っていくと,中川先生の独特な語り口やその世界観に魅了されていく。
中川善之助先生は親族相続法の泰斗でありながら,書斎にこもってばかりの先生ではなく,フィールドワークを重視された先生だったようである。このことは先生が著された『民法風土記』(講談社学術文庫)を読むとよくわかる。また,中川先生は学生と腹を割って関わられたようで,そのことは東北大学のキャンパス内にある「中善並木」に結実している。
法学の授業がなんだかつまらないな,と感じた学生は,ぜひ一度この本を図書館で借りて読んでみてほしい。社会の生々しい現実と法との関わり,社会における法の役割が,あっというまに理解できると思う。
(野村 和彦准教授/4F東開架)