推薦図書
『偶然性と運命』
- 著者名 : 木田元
- 出版社 : 岩波書店
- 出版年 : 2001年
- ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2025 Vol.1
ツイているとか,ツイていないとか,自分のことであれ,他人のことであれ,だれだって大なり小なり,そんなふうに「運」の良し悪しを感じてしまう体験をしてきたことは少なからずあるはずです。恋人や友人,恩人,あるいは,ある場面や瞬間,出来事との偶然の出会いや遭遇をめぐり逢いや縁と感じ,そこに一種の「運命」を感じてしまう。そうした体験なども,それと似たところがあるのでしょう。あのときあの人に,あの出来事に出会わなければ……,ああしなかったら,ああしておいたら…‥,どうなっていただろう。そんな気持ちにふと襲われることがあるわけです。
こうした「運」とか「運命」とか呼ばれているものは,いったい何であり,どう考えればよいのか。本書は,ショーペンハウアー,ニーチェ,ドストエフスキー,ヤスパース,ハイデガー,メルロ=ポンティ,そして九鬼周造ら,この問いに真正面から取り組んでいる人たちの思索をたどりなおし,「偶然性」と「運命」の謎や不思議さの意味に迫ろうとする試みです。
本書を通して,周りの人たちや出来事,そしてこの自分の存在のかけがえなさを見つめなおすための貴重な道標がえられることにもなるはずです。学生生活を含め,日常生活,そして自分や周りの人たちのこれまでやこれからの人生の,そのすべてに潜む,取り替えのきかない味わい深さにじっくりと目を向けなおすきっかけにしてほしいと思います。
岡山敬二准教授/7Fラーニングコモンズ 081||I 95.1||C-724) ※赤字をクリックでOPACにつながります
こうした「運」とか「運命」とか呼ばれているものは,いったい何であり,どう考えればよいのか。本書は,ショーペンハウアー,ニーチェ,ドストエフスキー,ヤスパース,ハイデガー,メルロ=ポンティ,そして九鬼周造ら,この問いに真正面から取り組んでいる人たちの思索をたどりなおし,「偶然性」と「運命」の謎や不思議さの意味に迫ろうとする試みです。
本書を通して,周りの人たちや出来事,そしてこの自分の存在のかけがえなさを見つめなおすための貴重な道標がえられることにもなるはずです。学生生活を含め,日常生活,そして自分や周りの人たちのこれまでやこれからの人生の,そのすべてに潜む,取り替えのきかない味わい深さにじっくりと目を向けなおすきっかけにしてほしいと思います。
岡山敬二准教授/7Fラーニングコモンズ 081||I 95.1||C-724) ※赤字をクリックでOPACにつながります