推薦図書
“Kieler Fakultät und“Kieler Schule”: die Rechtslehrer an der Rechts- und Staatswissenschaftlichen Fakultät zu Kiel in der Zeit des Nationalsozialismus und ihre Entnazifizierung”
- 著者名 : Christina Wiener著
- 出版社 : Nomos
- 出版年 : 2013年
- ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2013 Vol.4
本書は,著者クリスティーナ・ヴィーナーが2011年の冬学期にキール大学法学部に提出した博士論文(Dissertation)であり,キール大学法学部が編集する法学論集の第67巻として2013年にNomos社から公刊されたものである。キール大学では,1933年4月7日の「公務員制度回復のための法律」に基づき,著名な法学者であるカントロヴィッツなど多くの大学教授が退職させられ,その後に国家社会主義ドイツ労働党の党員あるいは国家社会主義法防御連盟の構成員などが正教授として迎えられている。特に本書の第2部と第3部から,ヒトラー政権の権力獲得後,多くの優秀なユダヤ系法律家が排斥されたことが分かるが,興味のある学生は,日本語の著書(例えば,ヘルムート・ハインリッヒスほか著・森勇監訳『ユダヤ出自のドイツ法律家』中央大学出版部・2012など)を参考にして一読することをお勧めする。
(小田司教授/6F西開架)
(小田司教授/6F西開架)