推薦図書
『メディアと日本人』
- 著者名 : 橋元良明 著
- 出版社 : 岩波新書
- ライブラリ−・ニュース掲載号 : 2011 Vol.1
3月の大震災およびその後の福島原発事故に際して,マスメディアおよび他のメディアの在り様が大きく問われています。もちろんそれ以前から,日本のメディア状況については様々な議論と新たな方向の模索が問い直されてきました。インターネットに代表される諸個人,組織が自由に繋がるIT技術を駆使したメディアの出現は既存のメディアを脅かすという意味だけでなく人々の生活,情報行動そのものを根源的に変化させる可能性を秘めています。この状況は日本に特有な現象ではないし,発展途上国も含めた多くの国に共通にみられるものです。むしろ,インターネット利用による情報活動はマス・メディアの成長・発展が不十分な国の方が意義を持っているようです。
こうしたメディア状況の中で,本書は著者が「日本人の情報行動」について,自らの実証的調査の成果をもとに,大きく変貌しつつある日本のメディア環境を初学者に分かり易く分析し説明したものです。第1章の日本のマス・メディアの歴史を略述した後の章は,まさに著者の調査データとその解析の面白さが煌めいています。これまでのメディアへの偏見,誤解が覆されています。そして,その背後にある日本人のメディアに対する意識に着目した説明を行っています。新書ですから入手し易く読み易く書かれていますが内容は非常に高品質のものです。
(小川浩一教授/3F東開架 )
こうしたメディア状況の中で,本書は著者が「日本人の情報行動」について,自らの実証的調査の成果をもとに,大きく変貌しつつある日本のメディア環境を初学者に分かり易く分析し説明したものです。第1章の日本のマス・メディアの歴史を略述した後の章は,まさに著者の調査データとその解析の面白さが煌めいています。これまでのメディアへの偏見,誤解が覆されています。そして,その背後にある日本人のメディアに対する意識に着目した説明を行っています。新書ですから入手し易く読み易く書かれていますが内容は非常に高品質のものです。
(小川浩一教授/3F東開架 )