54合格者体験談③皆さん,こんにちは。細野峻と申します。これから皆さんへのメッセージをお伝えする前に,私のこれまでの経歴についてお話ししたいと思います。私は高校卒業後,浪人生活を送りましたが,勉強に身が入らず,偶然合格したこの大学に入学しました。「このままの自分ではまずい」という思いから,公認会計士を目指し,大学1年生の5月にCPA会計学院に入学しました。しかし,勉強をサボる日々が続き,秋に受験した簿記3級・2級の試験では不合格となってしまいました。転機が訪れたのは,1年生の冬に公認会計士科研究室に入室したときです。そこで出会った先輩や同級生に刺激を受け,2年生の5月頃から本格的に勉強を開始しました。その結果,同年12月の短答式試験に合格することができました。しかし,その後は勉強のモチベーションを維持できず,論文式試験に向けた勉強は進みませんでした。3年生で受験した論文式試験は当然のように不合格となり,それでも勉強をサボる日々が続きました。本格的に勉強を再開したのは,4年生の6月頃でした。「このままでは2回目どころか3回目の論文式試験も不合格になってしまう」という強い危機感から,本気で勉強に取り組み始めた結果,なんとか8月の論文式試験に合格することができました。私自身,勉強に真剣に取り組めなかった時期が多く,模範的な受験生とは程遠い存在でした。そのため,皆さんに胸を張ってアドバイスすることはできません。しかし,そんな私だからこそ,皆さんに一つだけお伝えしたいことがあります。それは,「とりあえず前へ進んでみる」ことです。12月の短答式試験に向けて勉強を始めるときも,2回目の論文式試験に向けて再び勉強を始めるときも,「今から始めても間に合わないかもしれない」という不安がありました。それでも,「とりあえずやってみよう」という気持ちで前へ一歩踏み出しました。始めた直後は大変に思えた勉強も,少しずつペースをつかみ,本番に向けて形にすることができました。振り返ると,合格のきっかけは「今さら無理だ」と諦めるのではなく,「とりあえずやってみる」という一歩を踏み出したことでした。皆さんも,たとえもう遅いと思える状況でも,前へ一歩踏み出してみてください。その一歩が未来を切り拓くきっかけになります。この文章が皆さんの一歩を後押しするものになれば大変嬉しく思います。最後になりますが,皆さんの合格を心より祈っています。細野 峻(令和6年公認会計士試験合格)(令和7年3月経営法学科卒業)(令和7年4月よりEY新日本有限責任監査法人にて勤務)「前へ」
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