日本大学法学部 令和6年度 学生研究室案内 デジタルパンフレット
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54この度はこのような大変光栄なお話をいただき,誠にありがとうございます。いきなりですが,私が受験生だった時に大切にしていた考え方をお伝えさせていただきます。それは「合格するためには同じ失敗を絶対に繰り返さないこと」です。成績を伸ばすための効果的な学習方法は人によって異なりますが,成績が伸びない原因は多くの人に共通するものがあると私は考えています。ですので,本稿では私が受験生時代に犯してしまった失敗について簡単に紹介し,この体験記を読んでくださった受験生の皆様が同じ失敗をすることを防ぐことで,少しでも皆様の合格に貢献できれば幸いです。まず一つ目の失敗は私が公認会計士試験の学習を始める前に遡ります。私は試験学習を開始する前に簿記2級の学習をしていました。ですが,当時の私は試験直前に少々勉強する時間を取れば簡単に合格できるだろうという甘い考えを持っていました。蓋を開けてみれば合格点に全く届かず,不合格となりました。当時はとても大きなショックを受けていたのですが,後に同様の失敗を公認会計士試験でも繰り返すこととなります。公認会計士試験の学習に熱心に打ち込めず,成績を伸ばすために最低限必要な勉強時間を取れていなかった頃の答練はいつも低い成績でした。長い時間の学習は本当に辛かったですが,合格するためには絶対に必要だと自分に言い聞かせ,勉強時間を増やすことに成功した後は思うように成績を伸ばすことができました。単純に勉強時間を増やせば成績が伸びるとは限りませんが,成績が伸びない原因が勉強時間の不足であることは非常に多いです。ですので,成績に伸び悩んでいる方は適切な勉強時間を確保できているか確認してみてください。二つ目は課題から目を背けたことです。前述の通り,合格するためには同じ失敗を繰り返さないことが重要と考えています。したがって,何かに失敗してしまった際は,失敗した原因を徹底的に考え,繰り返さないための対策を必ず立てる必要があります。しかし,失敗したことにショックを受けやすい私にとって失敗に立ち向かい,原因を考えることはとても難しいことでした。改善策を考えようとしなかった私はいつも同じ失敗を繰り返し,成績も一定の点数から伸びないまま直前期を迎えてしまいました。本試験までに時間がないことに気がつき,何かを変えなければ絶対に合格できないと自覚してからやっと自分が失敗した原因を徹底的に分析するようになりました。最初はショックを受けたり,面倒くさかったりする原因分析ですが,この作業を行うか否かで大きく合格確率に差が出ると感じているので,勉強時間が足りているけど成績が思ったよりも伸びないという悩みを抱えている方は成績が伸びない原因を徹底的に考えてみてください。一人で考えるのが難しいと感じた時に私は研究室の仲間や予備校の講師・チューターに相談していました。辛いことも多々ある公認会計士試験ですが,そんな時に支え合えるのは研究室の仲間だと思います。私も研究室の一員としてこれから公認会計士試験に挑戦される皆さんのお力になれたらと思います。皆様の挑戦を応援しています。合格者体験談③しくじり体験記〜俺みたいになるな〜塚田 淳矢(令和3年公認会計士試験合格)(令和5年3月経営法学科卒業)(令和5年4月よりEY新日本有限責任監査法人勤務)

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