日本大学法学部 令和6年度 学生研究室案内 デジタルパンフレット
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34(令和5年3月法学部法律学科卒業)新入生の皆様,ご入学おめでとうございます。僕は在学1年時から研究室に所属し,3回の受験を経て4年生の際に弁理士試験に合格いたしました。下記では,僕がなぜ弁理士という資格を選択したのかと研究室に入室することで得られることについて述べたいと思います。前提となるのですが,僕は高校の時から資格というものに興味を持ち,特に法律に関する資格について取得したいと思っていました。今後,経済や国際情勢が悪い方に変遷するのではないかとの懸念がある現代日本において「一芸」を持っているのといないのとでは自分自身,ひいては自分の家族に将来的に迷惑をかけてしまうのではないかとの不安があったためです。そのため,そういった「一芸」を身につけることができ,かつ社会の役に立つことが可能な資格は無いだろうかと入学の際から漠然と考えていました。その際に大学の講堂で行われていた弁理士という資格の研究室の説明会に出席しました。その当時は弁理士という資格については全く知らず,どのような業務を行うのかの予想も付きませんでしたので興味本位にたまたま出席したに過ぎませんでした。ですが,説明会の際に商品の名称や企業のロゴ,などの身近なブランドの保護,多種多様な技術の結晶である発明の保護を行う知的財産の専門家であるという説明を受け,高校生の際にテレビドラマで見た中小の町工場が社運を掛けて製造する卓越した技術製品を特許で保護するということはこのことだったのか,と雷に打たれたような得心を受け,僕がその説明会に出席したのも何かの縁であると思い,弁理士として社会の発展に向けて努力をする人たちを助けていきたいということが目標となりました。次に,上記を経て研究室に入室し良かった点を述べたいと思います。今でも心から思う一番良かったことは同じように夢を持ち努力を重ねる研究室の仲間が出来たことです。大学における資格の学習は孤独になりがちです。周囲の学生を見るとサークル活動に活発に参加する姿や趣味に没頭する姿などが目に入るので自分は学生としての生活を楽しめていないのではないかとの思いも生まれます。しかし,研究室の仲間の存在は自分を奮い立たせ,目標の達成を目指すことにひたむきになることができます。また,研究室内でわからない問題について質問をしたりすることによって一人で悩むよりも断然早く問題を解決することができます。さらに良かったことは現役で弁理士として活動なさっているOBやOGの方々との繋がりが出来たことです。実際のお仕事の内容について質問をさせていただいたことや,将来的にどのように活動していきたいかの相談に乗って下さったこともありました。あまり知名度が高いとはいえない弁理士という仕事について実際に経験した方々からの生きた情報を取得する機会というのは研究室に所属していない限りそうあることではありません。最後となりますが,僕のように大学に入って漠然と何かをしたい,何かを得たいと思うような人にとって研究室は多くの出会いと学びの機会を提供してくれる最高の環境です。千里の道も一歩からとの言葉がありますが何かをしたいというその原動力を一歩に変えて動き出してみてください。その一歩がやがて自分と社会をより良いものに変えてくれると思います。新入生の皆様,研究室内でお会いできる日を心待ちにしております。地引 珠莉(令和4年度弁理士試験合格)合格者紹介②将来に向けての一歩

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