日本大学法学部 令和6年度 学生研究室案内 デジタルパンフレット
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55(令和2年経営法学科卒業)(令和2年4月よりPwCあらた有限責任監査法人まず私が公認会計士を志すことになった経緯を紹介したいと思います。公認会計士試験の勉強を始めたのは高校3年生の冬でした。私は当時日本大学の付属高校に通っており,大学進学を決めてから入学までに少し自由に使える時間がありました。自分の将来について漠然とした不安を抱えていたため,その期間に何か動き始めたいと思って軽い気持ちで資格試験の予備校に行った際に公認会計士という職業を知りました。公認会計士試験は難関といわれている試験なので会計士を目指すかどうかかなり悩みました。何年も合格できなければ,貴重な大学生活を棒に振って何も残らないんじゃないか,勉強が得意でない自分が本当に合格できるのか,などの不安がありましたが学生のうちに何かに挑戦したいと思い始めました。公認会計士の主な業務は会計監査といって私たちの日々の暮らしにはあまり馴染みのないものです。学生にはあまり知名度のない資格ですので高校生のうちから公認会計士の勉強を開始する人は珍しいと思います。しかし公認会計士試験は,短答式試験は年2回,論文式は年に1回しか実施されません。在学中の合格を目指す場合は,その機会を増やすためにも早く勉強を始めることがおすすめです。また公認会計士試験の勉強は簿記の知識を基礎に行っていきます。公認会計士を目指すか迷っている場合は,簿記の勉強から始めてみるのがいいと思います。次に公認会計士科研究室について話したいと思います。公認会計士試験に合格するには一般的に数千時間が必要と言われているため,勉強できるような環境を自分で整えることがとても大事です。研究室には1日に何時間も勉強して合格を目指す仲間たちがたくさんいます。大学生は自由に使える時間が多いため,そういった環境に身を置くことによって「自分ももっと頑張らなきゃ」というモチベーションにもなりました。また受験生の中には遊ぶ時間を削って勉強している人が多くいるため,そうした苦労を共有できる仲間がいることは心の支えとなってくれます。公認会計士科研究室は勉強する環境が整っています。大学に入った以上,利用できるものは有効に利用すべきだと思います。日大法学部生で公認会計士を目指す場合は研究室に所属することも検討してみてください。受験生活を振り返って感じるのは,この勉強中の期間はとても充実していたなということです。勉強するために犠牲にしたものもありましたが,得るものもまたたくさんありました。公認会計士試験は,合格するだけの知識もそうですが,目標に向かって努力するという経験,自分を見つめ直すきっかけなど様々なものを与えてくれました。特に私は,今までの人生で最も深く自分自身について考えさせられました。これらは将来のキャリアや生き方を考える上でとても大切なことだと思います。勉強中は私自身も忘れかけていたことですが,資格試験の合格はゴールではありません。特に公認会計士は,AIによって代替可能と言われることもあります。公認会計士になったからといってその資格にあぐらをかいていては,社会に必要とされる人間にはなれないと思います。私もまだまだ未熟で足りないものが多くあるので,何か新しい目標を見つけてチャレンジしていきたいです。(現在はPwC Japan有限責任監査法人)にて勤務)熊井 健太(平成30年公認会計士試験合格)合格者体験談④受験生活を振り返って

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