日本大学法学部 令和6年度 学生研究室案内 デジタルパンフレット
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28すぐれたアイデア(発明)やブランド(商標)などに関する権利を総称して「知的財産」と呼ばれています。知的財産の例としては,ノーベル賞を受賞した中村修二博士らが発明した「青色発光ダイオード」があります。中村博士は,企業在籍中にこの発明を行い,企業から約8億円をもらっています。今みなさんが何気なく見ている信号機の青色も,この中村博士の発明品の青色発光ダイオードが使われています。青色発光ダイオードは,様々なディスプレイの映像を表現するための3原色の発光素子として,世の中になくてはならないものとなっています。また知的財産は,特許だけでなく,日本を代表する自動車メーカー「TOYOTA」のブランド等は商標権で,車のデザインは意匠権により世界的に保護されています。このように,特許をはじめとする知的財産は日本国内だけでなく,国際的にもその重要性が高まっています。弁理士は,これらの知的財産の創出や,権利の取得,活用をサポートする〝知的財産に関する専門家(国家資格)〟です。実際の主な仕事としては,特許権,商標権などの権利を取得したい方のために,特許庁への手続きの代理を行っています。また,知的財産の専門家として,特許権などが侵害されたときは,代理人や補佐人として活躍することもできます。弁理士は,特許事務所や法律事務所に勤務するのみならず,企業の知的財産部・法務部や官公庁・大学などでも活躍しています。また,海外の弁理士・弁護士とも一緒に仕事を行う機会も多く,語学力を活かして国際的な分野でも活躍できます。弁理士科研究室は,弁理士になることを目標とし,弁理士試験合格を目指す学生のために,法学部・国際知的財産研究所に設置された学生研究室です。当研究室は,昭和34年に設置され,他の大学に類を見ない伝統ある研究室です。研究室生は,初学者を対象とした基礎講座,少人数形式によるゼミ等において懇切丁寧な指導を受けることができるため,まったく知識のない状態からでも弁理士試験の勉強を始めることができます。講師陣は,近年合格した当研究室出身の弁理士であり,指導は最新の試験動向を踏まえた内容となっています。研究室生は気軽に講師に質問ができ,効率よく勉強することができます。弁理士科研究室には,集中して勉強できる環境作りの一環として,研究室生専用の自習席が設置されています。また,研究室生は,専用の書庫に設置された弁理士試験に必要な参考書や資料を自由に閲覧できます。当研究室では,同じ目標を持った仲間と切磋琢磨するという環境の中で,毎年のように合格者を輩出しており,早い人は大学在学中に試験に合格しています。また,法学部卒業後,大学院の所定のコースに進むことで,弁理士試験の試験科目の免除資格を得ることもできます。研究室生は,日本大学出身の弁理士によって結成された弁理士桜門会による指導・就職等の全面的なバックアップを受けることができます。そのため,合格後も各界で活躍する数多くの先輩弁理士と交流でき,弁理士としてのキャリアを積むためにも貴重なアドバイスを受けることができます。合宿等の弁理士科研究室の各行事では,当研究室OB・OGの弁理士が多く参加します。その際,当研究室OB・OGから実際の弁理士業務のやりがいや弁理士試験合格の秘訣等を聞くことでモチベーションの向上にも繋がります。弁理士科研究室での勉強は,弁理士資格を取得するための最短コースであり,かつ,一人前の弁理士となるための最短コースでもあります。どんな研究室か?弁理士科研究室とは?弁理士とは弁理士科研究室

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