18合格者紹介①太田 龍(令和6年2月司法試験予備試験合格)(令和6年3月日本大学法学部法律学科卒業)(令和6年11月司法試験合格)(令和7年3月より司法修習生(予定))令和6年の司法試験に合格した太田龍と申します。在学4年間を通じて司法科に在籍し,関係する方々には大変お世話になりました。司法科研究室をひとことで表すと,司法試験を志そうと思っている日大生を応援する学内組織です。OB・OG法曹の方々と交流を持てたり,答案の添削・指導を受けられたり,静かな自習室を使えたり,市販では5000円ほどする法律書を貸し出してくれる図書室を開放していたり,年に数回合宿という形で同級生などと交流を深める機会を提供してくれたりと,至れり尽くせりの環境を提供してくれます。私が学部に入学したのは2020年の4月でした。ちょうどコロナ禍が始まった時期です。その頃はキャンパスがもぬけの殻で,どの校舎にもほとんど人がいなかったと記憶しています。そんなイレギュラーな状況下でも,司法科研究室は学生のために開放されていました。私は「効率よく法律の勉強ができそうだから」という軽い気持ちでなんとなく入ったのですが,オンライン授業の孤立感がある中で,先輩や研究室のスタッフの方々が気さくに話しかけてくれて,とても嬉しかったのを覚えています。弁護士の先生方のゼミもZOOMで行われており,勉強の道標となっていました。この司法科研究室の答案練習会やゼミでの指導は非常に有益です。論文答案は目安として23行の用紙3枚〜4枚を70分で埋めなくてはなりません(8枚の場合は2時間)。はじめは書き方に苦労するものですが,ゼミでの添削指導や解説があり,少しずつ自信がつくようになります。それに,同じ授業を受けることで仲間や友人が増える点も見過ごせません。司法科で友人が増えれば,法律について雑談する中で意外と学びが深まり議論する実力が上がっていたりするものです。法律書を読むこと,答案を書くことだけが勉強ではありません。さて,皆さんの中には,法学部に入ったからにはなんとなく法律を学びたいと思っている人,司法試験で大学受験のリベンジをしたいと思っている人,法曹になりたいと強い気持ちを持っている人等々,いろいろな人がいると思います。私自身明確に司法試験を目指そうと思って入ったわけではありませんし,周りでは3,4年生からロースクールへの進学を考え始めた人もたくさんいました。皆さんのように法学部に入った段階では,将来のことをはっきりと考えている人はむしろ少ないと思います。司法科にはいろいろなOB・OG法曹や仲間と出会う環境があるし,その過程で形成される気持ちや価値観というのが出てくると思います。そして,どのような動機であれ自分が法律家になりたいという素朴な気持ちを応援してくれる人たちが司法科にはたくさんいます。このような環境を最大限に活用し,仲間との絆を大切にしながら,合格を目指して頑張ってほしいと思います。そのためには,まずは軽い気持ちで司法科に入ってみることです!軽い気持ちで司法科に入ってみよう!◆司法試験合格者からのメッセージ
元のページ ../index.html#18